KanaOhtsuki * One day One picture

■大槻香奈の日記■

物作りにおける気持ちの込め方

作品は気持ちを込めて作るものですが、その込め方にはいくつか種類があるんだという事に気づきました。

自分の活動を振り返ってみると、美術作家としての活動をはじめたのが2007年なのですが、
2010年を境に作品に対する向き合い方、作品への気持ちの込め方が変化したなと思います。
個展の感想を読ませていただく限り、一部のお客様もその変化を感じて下さっていたようですが。

何が一番変化したのかというと、2010年までは「自分のそのままの気持ち」(本音)を込めていたのが、
それ以降は「人に差し出すための自分の気持ち」になった事なんだと思います。
「気持ち」の部分を「考え」に差し替えてもいいかもしれない。
これは時代に影響されてそうなったのだと思いますが…

前者はある意味我儘な表現というか、他人に関係ない事であっても今の自分の気持ちや考えに耳を傾けて欲しいというもので、
他者に向けた明確なメッセージがあったわけなのですが、後者には(つまり今自分の描いている絵には)それが無いという事です。
前者は「答え」を、後者は単純な「問い」のみを外に向けて表現すること、と言い換えられるかもしれません。
今は自分の気持ちを「人に何を問いたいか」という部分に込めているのだと思います。
自分の中に答えが無いわけではなく、特に今それを作品を通して披露する必要性が無いように
感じているせいだと思います。

どちらのやり方が正しいというわけではなく、ただひとつ振り返ってみて思うのは、
絵を続けていく為にはこのような順序過程を経なければいけなかったんだな~ということです。

私は自分の作品やその概念を、自分の歴史を積み重ねる事で徐々に作り上げていくものだと考えているので、
過去に自分がやってきた事と10年20年先を見据えた上での「今」を作り続けていくことが、
自分の作家活動としてはきっと正しいのだろうと思っています。
あれでもないこれでもないと思いながら、制作の向き合い方を変化させています。
完璧と言えるまでの作品を創る為にはどうしても、自分が意味を持って活動してきた歴史(長い時間)が必要ですね。。
体力や精神をいくら削っても「今辿り着けない領域」は必ず存在するという事を、
いつも個展開催間近になって思います。

その長い作家活動の大事な一瞬になるよう、今回はとても良い個展になればいいなと思っています。

24を数えていて

24を数えていて | KanaOhtsuki [pixiv] http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=28294985


さて、今回の秋の個展「みんなからのなか」ですが、「蛹」をテーマにした展示になる予定です。
なぜ蛹なのかは以下のステートメントを読んでいただくとして…↓

http://www.neutron-tokyo.com/gallery/schedule/1210/OHTSUKI_KANA/statement.html

蛹は通常「本能的」にその姿になるものだと思いますが、ここでは「意図的」にその姿に変化していく、その過程を
現代の私たちの姿と照らし合わせて表現しています。
今「現に蛹を生きている」という事ではなく、これから「蛹になっていきましょう」という事をテーマにしています。(これポイント)
つまり今の私たちは青虫の設定ってことです。

(…と書いたところでなんだかよく分からないと思うので、
作品と合わせてちゃんと人に伝わればいいなと思うのだけど…!)

いつも以上に真面目に作品制作した感はあるので、青虫の人も蛹になりかけの人もぜひ観に来ていただけたらうれしいです。
皆様のお越しを心よりお待ち致しております…!

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作家 : 大槻 香奈

Author:作家 : 大槻 香奈
美術作家/イラストレーター
お問い合わせは以下の大槻香奈Webサイトよりお願い致します。

http://ohtsuki.rillfu.com

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