KanaOhtsuki * One day One picture

■大槻香奈の日記■

20101104

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個展前になると精神的にも体力的にも追い詰められて苦しくなるので、
色んな場所によく出かけます。しかもひとりで…
誰かが誘ってくれたら一緒に行くのですが、私が忙しい時期だという事を知ってるのであまり誘われず。苦笑

最近はカフェより喫茶店派。
お客さんはご年配の方が多くて店内は静かだし、BGMも渋い…たまに眠い。
そしてコーヒーがおいしい。。
落ち着いて本を読んだり、企画アイディアを考えるのに最適な場所です。

この間、あいちトリエンナーレの最終日に行ってきました。
途中で道に迷って見つけた喫茶店でウィンナコーヒーを頼んだら小さなお菓子までついてきた。(写真)
こういうのは嬉しい。。伝票の裏を見たらコーヒーについての豆知識が印刷されてる。
もらって帰りたかったけど、これお客さんの手には渡らないんですね、、、ちょっと残念。

トリエンナーレは楽しかった。
個人的にはアジアの作家の持つパワーはやはりすごいな…という事だった。
自分がアジア人だからそう感じるのか、
コンセプトなんか理解できなくてもぐっと心を掴まれるものがちゃんとある。

ずっと生で見たかった塩田千春さんのインスタレーションも良かった。
さいしょ、塩田さんの作品だって知らなくて感動してた。
美術館の天井から吊るされた無数の血管を思わせるビニールの管、管、管、、、
その管は床まで続いていて、大きなスペースを管が絡まって覆い尽くしている。
その管の中に入っている赤い液体が、血液のようにゆっくりと動いている。
だけどグロテスクではない。
彼女の作品の一番好きなところは、創作物であるけれど、
何かしらの現象を見つめる客観的視点も持っているところにあると思う。
隠し切れない女性的な熱さも感じるけれど、単なる自然現象としても捉えられる「モノ」
を創ってしまえるということ。
絶妙な精神的バランスだと思う。
私も見習いたい…


あとは、、やはり中国ほどインパクトのある作品を創れる人種っていないと再確認した。
友人の言葉を借りれば、「なんかニワトリを生で食ってるようなおぞましさがあるよね」と、
まさにそんなオーラをじわじわと受け取った。チャイナパワーはすごい。
言論の自由が許されない国だからこその、内に秘めたパワーが爆発しているような印象だけど、
でも彼らは個人としてのアイデンティティのほかに、中国人としてのアイデンティティもきちんと持っていて
(持たざるを得ないのかもしれないけれど)、そのためか、
作品からは個人的すぎる面倒な押し付けがましさというものを全く感じない。
見ていて気持ちよさを感じた。

だけど強い主張の中に少しだけ「なぜだ」という言葉に似たメッセージを受け取る事が度々ある。
「なぜだ」という表現が正しいのかはわからないけれど、作品を観た後はいつも少しだけ切ないような
どうしようもない気分になる。
この気持ちは自分の中にあるものなのか、作品がそう発しているものなのか、
どこから来ているのかはわからない…
彼ら中国の美術作家は、ほんとうのところは何を考えているのか、ものすごく気になった。


対して日本は、ストレートなパワーより洗練された繊細さ(?)を持っていて、
たぶん、皮肉な表現もうまい。。
日本は昔から、実在する人物を妖怪に例えて絵に描いたりしていた文化があったりして、
いつも少しだけ伝えたい対象から距離を置いて、間接的に主張しがちのような気もする。
でもその絶妙なバランスというか、美しさとも言える繊細な駆け引きのような作品は
日本人にしか創れない、誇りあるものだと思った。


と、ここまで書いて思った事は、、、最近ニュース見ていてふと感じたのですが、
それゆえに、日本という性質は外交に向きにくいのかもしれないなあと。。
キッパリとした主張が求められる中での、日本という立場は弱いような印象を受けたりもする。。
隣同士の国、それぞれの国について帰りの新幹線の中、考えを巡らせていました。
とりあえずアジアの各国には自分で足を運んで、それぞれの文化に生で触れてみたいし、
人と会話してみたい。
そんな思いが生まれました。

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作家 : 大槻 香奈

Author:作家 : 大槻 香奈
美術作家/イラストレーター
お問い合わせは以下の大槻香奈Webサイトよりお願い致します。

http://ohtsuki.rillfu.com

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