KanaOhtsuki * One day One picture

■大槻香奈の日記■

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ofuro-no-tobira

furo no tobira


「自然を大切にしましょう」という言葉は、いつどのような時に使うものなんだろうか。

この言葉は小学生のとき、夏休みの宿題のひとつであるポスター制作のお題であった。
自然に対して「大切」という言葉を結びつけた状態で、じゃあ描いてください、みたいな。
そうじゃなくて、そこは私に考えさせてくれよ、っていう嫌な感じがいつもあった。
教育って難しいなあと思うのだけど、話が脱線するので今日はそれについての話はしない事にする。
どんなものを描けばいいのか半分わかった状態で、そこで個性を出せとかそんな事言われても…
というのが素直な気持ちだった。

そういえば寺山修司の本に(うる覚えだけど)
「戦争」にはいつも「反対」という言葉がついてまわるので、
一度それを切り離したところで戦争というものを考えてみたい(?)
みたいな事をかいていて、なんだかそれを思い出した。

そこで最近、私が仕事をしていて個人的に気になるのは
「アート」と「不況」という言葉の距離が非常に近く、色んな場所で
その言葉がセットになって囁かれているのを耳にしていることだ。
つまりは、不況でアート作品が売れなくなっている、ということ。

良いアート活動をしようと思う事、良い作品を創ろうという気持ちは、
日本の状況がどうであれ、作家である私自身にとっては本来あまり関係の無い事なのだけど。
あえてその「アート」という言葉を「不況」という言葉から切り離して、
アートの可能性について日ごろ考える事が多いです。

不況→ものが売れない→アート界のダメージ→ギャラリーの危機→どうするか
という売り上げの現実とは別に、
ギャラリーが無料で作品が見れる場所であるのならば、
もっと幅広く人を受け入れる場所となる可能性があるはずだと思うのですが、
しかし何故かそうならないのは、何か考え方が狭いからなんじゃないのかと思う。
それは果たしてなんだろうか。


例えば、アートが人のためにあるのならば、小中学生はギャラリーに行きたいと思うだろうか。
子供を対象としたワークショップとかでなく、何かギャラリーへ「もの」を見に行きたいと思うだろうか。

頭の中でギャラリーに来ている人をイメージしてみる。
実際のそれらは自分の想像の範囲内で留まってはいないだろうか。
自分にとって、自分の作品を観に来るのが意外な人は何人ぐらいギャラリーに来てくれているだろうか。

アートを知らない人がどれだけ自分の作品に触れてくれるのだろうか。
またギャラリー側は、作品の売買以外のところで、作品を通してお客さんとどのような会話をするのだろうか。


そしてその疑問を追うと同時に、ものづくりをする自分が進化するイメージと、
社会その他自分を取り囲むものが進化するイメージをも持っていなければ、
結局「良い作品ができましたよ、ギャラリーに展示しますので誰か見てください」
という、ただそれだけのところにとどまってしまう。
それは自分のしたい事とは少し違うような。。

それを乗り越える第一歩として、
作品を展示するギャラリーについて、またアート界のあり方について
自分がなるべくアート界に近いところに寄り添って、
新しい提案・挑戦を少しずつしていけたらと思う。

それとは別に、自分の好きなように、自分の企画で個展やイベントも今まで通りやりたいとは思っているけれど。
アート界に足を突っ込みたいと思うのは、やはりそれが自分の作品が社会に直接関わる
ひとつの方法だと思っているから。
何か自分が新しいアートのあり方を打ち出さない事には、せっかく人に伝えようとして創った作品たちも
世にしっかりと出ないまま終わってしまう可能性が高い。
それでもいいのか、いやいやそれはやはり哀しい事なのではないか…

作家としてのエゴと、社会を良くしたいという思いは紙一重だなあと、いつも思います。



以上、結論の無い今日の考え事でした。



[例えが悪いかもだけど、暴走族が一般社会に反した事をしている割に
彼らはその中での上下関係や規則をきちんと守っているのと同じように、
アートを通して社会を変えようと意欲的になっている美術作家が
美術業界を受け入れて生き残っていこうという姿勢が見えたときの不思議さは、
なんか似ている。 ]

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作家 : 大槻 香奈

Author:作家 : 大槻 香奈
美術作家/イラストレーター
お問い合わせは以下の大槻香奈Webサイトよりお願い致します。

http://ohtsuki.rillfu.com

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