KanaOhtsuki * One day One picture

■大槻香奈の日記■

20080702

HighschooL


先日、次の個展をおこなう場所を探すために、ギャラリー巡りをしていました。
その中の一つ、ある現代美術を扱うギャラリーでスタッフの人たちに声を掛けられ、
話の流れでギャラリーの規約など質問をしていました。
すると、「あなたもアートをやっているの?」と聞かれたので、「はい」と答えました。

そうしたら態度が一変。彼らは美術界の知識を次々と口にし、
私の作品を見てもいないのに、私の事を知りもしないで、私に対する意見をいろいろ述べはじめました。

たぶん、来る作家来る作家、ちゃんと作品を観ずに、
その人の本質的な話を聞かずにみんなに同じような事を言ってるのだろう。。。

最近読んだ本の中に、(小山登美夫さんの本だったかな?)
若い作家がギャラリーにどんどん作品をもっていって、
それを選定して断ったり採用したりしているうちに、
自分が作家より偉いと勘違いしているギャラリストが多い、
みたいな事を書かれていて、話を聞きながらその本の文章がずっと頭をよぎっていました、、、

【年齢・作家としての経歴・美術の学歴・作品の値段】

アートに深く関わってきた上で私を正しく批判するというのなら、
これらを除いたところで、社会性と美術界の知識を持って、
私の作品そのものをはっきりと否定して頂きたい。

【常識・知識・社会・流行・アート界】

これらを何の疑いも無く信じ込み、彼らが言うように、
そのルールに従った者が美術界を支えているというのならば、
なんて美術は薄っぺらいものなのだろうか。

「流行を追いかけろ、社会を知れ、もっと経歴を示せ、もっとアートに興味を持て」
と彼らは言う。

色んな誤解を生んでしまうかもしれないが、私はアートそのものに興味は無い。
美術界のいうアートがどんなものなのかは分からないが、
私にとってのアートは、人々の願いを叶える為のひとつの「方法」だと考えている。

「今活躍しているアーティストの生き様を学べ、そして自分の中に吸収しろ」
とも言われた。
ここで怒りを感じてしまったのだが、、、

私は高校のときから、様々なジャンルで活躍するアーティストの生き様を見るのが好きだった。
しかし、私がやりたいと思ってる事を実際にやってるアーティストはいなかった。
だから尊敬や憧れを抱く事はあっても、自分の「目標」には出来なかった。
第一、私のやりたい事を実現してくれてる人が既にいたら、
自分の心を売ってまでして、わざわざ自分がアーティストになろうなんて思っていないよ。。

それに、私はそのギャラリーで展示をさせて下さいなんて一度も言っていない。
私はただスタッフに声を掛けられ、少しギャラリーの規約を問い合わせただけだ。
もちろん作品集だって見せていないのに。。。

社会だの一般論だの、色んな事を言われたが、
いったいギャラリースタッフは私の何を知って長々と私を批判したのだろうか。

「美術に深く関わっている事が何より素晴らしい」

と言いたげのような数々の言葉を、
美術に関わっている人の口から言われた事が何よりショックだった。
美術ってそんなもんじゃないと思う。
立派な作家になる為に美術界に気に入れられる事が大前提であるのなら、
私が最も尊敬している偉大なアーティスト達を否定した事になる。
それに、名前が売れていなくったって、純粋に感動出来る作品を創ってるアーティストがいる事も知ってる!!

人の肩書きだけの情報で人を批判するような人に、美術を語って欲しくなかった。
美術界の為に美術をやっても、何の意味も感じないのに。

馬鹿馬鹿しいです。


その日は、パワーを彼らに吸い取られたかのように全く力が出ず、
朝までずっと考えごとをした。

結局私のやりたいことは、今あるルートに沿っていくのではなく、
自分で新しい価値をつくっていかない事には前に進めないんだろう。
もはや私に肩書きなんて無いのかも知れない。

イラストレーターにもアーティストにもなれない、ただの女である私が、
一体どこまでいけるのかは分からないが、頑張るしかない。

なんだかもう悲しすぎて不安すぎて、ギャラリーに対して怒りすぎて訳がわかんなくなってる。

今の気持ちを表現するには色々と言葉足らずで、
今日の日記を読んだ方は「?」と思われるかもしれないが、
一晩悩んで、ひとつ確信したことがある。

私はどうやら、

「生きてる少女を救ってあげたい」

だけの気持ちしか無かったんだという事に、生まれて初めて気付いた。
その方法が、たまたま「絵」だっただけだ。

その為には、たくさんの人に作品を見てもらわないと私も救われないような気がする。
だから、本当はギャラリーとも仲良くしていきたいし、
良いものにする為になら、愛情を持ってぶつかっていきたいところなのだ。

でも私はそのギャラリーに対して反論出来なかった。

私が初個展にどれだけの作品を売ったか、どれだけの来客数があったか、
そしてその後の大きな仕事のこと、、、その時に言ってやりたかった。
お金に関する良い話さえすれば彼らは良い態度に変えてくるだろうと、
話の流れのなか直感で思ったからだ。

でもその事を、彼らに言わなくて良かったと思う。
もしそんな事を言ってしまっていたら、この先ずっと後悔しただろう。

今まで作品を買ってくれた人たちのこと、個展に観に来てくれたたくさんの人たちのこと、
あの日、私の作品に触れてくれた人たちが私に話しかけてくれた時、
私は、その人たちの目が本当に大好きだと思った。
ああ、絵を描いていて良かったと心から思えたのだ。

そんな大事な人たちの心をもお金で売ってしまうかのような、、、
そんな心苦しい事は出来ない。

でもきっと彼らは、その程度の心でアートをするな、と言いたいのだろう。
だけど、どんなにつまらないと言われても、私は生涯かけて表現したい事がある。
そしてそれを待っててくれる人がいるから諦める事は出来ない。

アートの上だけでは語れない大事なこと、いつか言える時がきたらちゃんと言おうと思う。
今はまだ、心が弱すぎて言えないや。


今はとにかく、今やるべき仕事を頑張るのだ。

純粋に私の絵を見てくれてる人たちだってちゃんといるのだ。
今を生きてる10代の少女達も強いメッセージをくれる!
もちろんそれ以外の人たちだって、本当に素敵な言葉をくれている!
そのありがたい気持ちを忘れちゃいけない。

怒りたくなったとき、悲しいときにその大事な気持ちを思い出そう。

興味のある方はどうか、これからも見守っていて頂けると心から嬉しいです。


むおーーー!負けずに頑張るぜ!!



きのうは女性モデルの方とお会いしてきました。
やっぱり自分の為だけじゃなく、人のためにもアートがしたいと思った、今日一日でした。

長々とごめんなさい。おわり。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

公式サイトのトップが変わりました* あと色んなページを更新しました。
是非ご覧下さい。

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作家 : 大槻 香奈

Author:作家 : 大槻 香奈
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